翔のSEMデビュー論

SEMはSearch Engine Marketingの略ですが、好きなエンタメまっしぐらという意味も込めてブログ書こうかと思ったりなんかして

FF11 Game

FF11で経験したことは、いま振り返ればマネジメントだったのかもという話

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仕事でマネジメントという役割に関わり初めて12ヶ月。関連書籍を手にとっては購入し、気づけば本棚には10冊以上。ある日ふと思った。

「ファイナルファンタジー11(FF11)での経験は、マネジメントだったのではないか?」と。

ファイナルファンタジー11とは

ファイナルファンタジーの11作目で、MMORPGというジャンルに属する。舞台はヴァナ・ディールという仮想世界。オンラインにつないで仲間とパーティを組んで冒険するシリーズ初の試みが行われている。

仲間と遊ぶときは、6人で1パーティを構成。リーダーはレベル上げや、ボスを倒すために、声を掛けて人を集めて、目的を達成するための段取りを付ける。だいたい1回集まったら、2~3時間程度で遊んで解散する。

発売直後から、メジャーアップデート終了までの約14年間ほどプレイし、総プレイ時間は600日(17,520時間)ほど。特に熱心にプレイしていたのは学生時代。夢の中で現実とゲームが混合するほど熱狂。世界観とストーリーが好きで、キャラクターの成長と仲間との冒険が最高に楽しかった。

私はゲーム内のどんな経験をマネジメントと感じたか、実例を交えてご紹介したいと思います。(FF11の仕様は発売当初から今に至るまで様々な更新が行われているので、色んな時期のバージョンの話が出ます)

リーダーが意思決定する要素

パーティリーダーは色んな情報をインプットした上で、物事を前に進める必要があった。

パーティの構成を考える

オンラインゲームは”優遇された旬の職業”がある。

レベル上げでも、ボスを倒すときも、できれば強い職業のプレイヤーを誘いたい。リーダーを悩ませるのは、いつも理想的な構成を作れる訳ではないということ。皆が人気の職業のレベルを上げている訳ではないし、人気の職業だけど、求められるスキル、魔法、立ち回りを習得していない場合もある。ベストは頭に浮かべながらも、ベターで目的を達成するために、思考を巡らせるのはリーダーの仕事だった。

例えば空蝉の術が全盛期のときは[忍戦戦白赤詩]で構成したいけど、パーティ参加希望を出しているメンバーで構成すると[ナ暗竜白赤黒]にするとか。その場合、ベストな戦術は全く異なってくるのです。

ココがポイント

今あるリソースで、成果が最大化するよう戦術を練る

パーティのレベル差を考慮する

レベル上げを目的としたパーティを編成する際は、レベル差を考慮する必要があった。自分のレベルが24だとしたら、誘うメンバーのレベルは±2で収めるのが望ましかった。高いレベルのメンバーが入ると、他のメンバーの経験値が減る。レベル低いメンバーを入れると、戦力的に心もとないし、狩場選びもしづらくなる。参考までに具体的には以下のような補正である。

パーティ内レベル補正は、以下の通り。
1.最もレベルの高い者が、Lv51以上または自分とのレベル差が8以上ある場合
(自分のLv/最もLvの高い者のLv)
2.それ以外の場合
(自分の次Lvへの必要経験値/最もLvの高い者の次Lvへの必要経験値)

引用:経験値/FF11用語辞典 http://wiki.ffo.jp/html/476.html

ココがポイント

物事の仕組みやルールを熟知すること

レベルにあった狩場を選ぶ

パーティメンバーの一番レベルが高い人から起算し、レベル+7~+9程度の敵と戦えるよう、モンスターと戦うエリアを選ぶ必要があった。その時、考慮するのは4つの要素だった。

  1. 適正レベルの狩場はどこか?
  2. 適正レベルの狩場が満員のときの代替案を持っておく
  3. その狩場の敵は、パーティにとって相性が良いか?
  4. レベルが上ったときの、次の狩場はどこか?

ココがポイント

メンバーのレベルに合った「強い敵(課題)」に挑めるよう誘導する
予定通りにいかないときの、代替案も持っておく

不慮の事態に対処する

6人パーティでは様々な課題が発生する。私が今振り返って印象に残っているのは、最初は優しい対応をしていたが、段々とドライで合理的になっていったということ。

パーティのうち1人が回線落ちをして居なくなってしまった。5分経っても戻ってこない。メンバーを補充する?待ち続ける?(補充しないと狩りの効率が落ちる)

私は誰が回線落ちしたら「戻ってくるまで待ちましょう!^^」という対応をしていた。だって落ちた人が戻ってきて枠が埋まっていたら、気まずいし、リーダーの私に文句を言われるかもしれない。

ある日、フレンドに誘われて入ったパーティのリーダーが、同様のシチュエーションを迎えた際に「5分経って戻ってこない場合は、新しいメンバーを補充しますね!」言っていて、ドライのように思えたけど妙に安心感があったのを強烈に覚えている。そのほうが他のメンバーも「このまま1人欠けたまま続けるの…?どうするんだろう…?」というストレスが軽減されることに気づいたのだ。自分がリーダーをやるときに、すぐさま取り入れた。

これは後に「ハンバーガーを待つ3分間」という本を読んで、「待ち時間を提示する」ことの重要性を改めて理解した点でもあります。ゲームと言っても相手は人間。その過程で起こる課題は様々あって「隣のパーティが強いモンスターを引っ掛けて全滅。そのモンスターが我々のパーティを襲ってきそう」とか「離席します」といったまま、30分経っても戻ってこないとか。色んなことが起こるものでした。

ココがポイント

・リーダーはその時点で正しいか分からない事にも、意思決定しなければならない
・待ち時間を提示することは精神的ストレスを軽減する


メンバーに指示し、動いてもらう要素

1パーティは6人。役割は盾、攻撃、回復、強化などあり、職業の性能に応じて複数の役割を兼ねることもある。それぞれのキャラクターを動かしているのは、全て異なるプレイヤー、皆が思い通り動いてくれる訳ではありません。

期待している役割を伝える

リーダーとして「パーティの一員としてどういう動きを期待しているか」と伝える必要がありました。

黒魔道士に対して、白魔法で回復役も兼務してほしいと伝えたり。戦士に対して、期待している役割は開幕シールドブレイクで敵の回避を下げることであるとお願いしたり。少し気がひけるお願いをするときは、言い方には気をつけていた。同じことを言うにも、全然印象が変わってくる。

だめな言い方

「黒魔法は控えめにして、回復に専念してください」

良い言い方

「回復役が不足しているので、回復メインで動いていただけませんか?そのかわり、連携でマジックバーストが発生したら、思いっきり精霊魔法ぶっ放して下さいね!」

前者だと「なんで!私の専門は攻撃をすることなのに!」と感じるかもしれないが、後者だと理由を述べて相手を尊重した言い方、更にここぞというタイミングで得意分野を活かしてほしいと伝えているので、難色を示す人はほとんど居ない。レベル上げを目的とした6人パーティの共通目標は皆で”経験値”を稼ぐこと。目標に立ち返ると、集団でどの能力を活かしてもらうの明確になる。

ココがポイント

どういう動きを期待しているかを言語化して伝える

伝え方で相手の捉え方や気持ちも全然変わってくる

狩場で効率よく狩るためにモンスターの特性を伝える

例えばユタンガ大森林のマンドラゴラは、敵中心範囲で眠らせる技を使うので、後衛はケアル(睡眠を解除できる)が届くギリギリの範囲に居てください。周囲に居るゴブリンはレベルが高く全滅する可能性があるので、手を出さないでください。といったことを伝えていた。「当たり前の基準」は人それぞれなので、一方的に期待して何も言わないより、釈迦に説法的なことでも、念の為言うようにしていた。毎回言うのも面倒なので、伝えたい注書きはマクロに書き込んで流すといった工夫も。

ココがポイント

課題に挑むにあたり、やってはいけないこと、気をつけるべき点を事前に伝える

連携の段取りを決める

FF11の代表的なシステムに連携というものがあります。

引用:http://www.geocities.co.jp/Playtown/3244/

リーダーをこういった情報を念頭に、連携を組み立てる。FF11における連携は、プレイヤーが技を続けて使うことで、エフェクト(連携ダメージ)が発生し、その間に放たれた魔法のダメージをUPさせるという趣旨のもの。例えばナイト、モンク、黒魔道士がパーティに居る場合、以下のような見事な連携を指示する。

  1. ナイト:スウィフトブレード(重力)
  2. モンク:双竜脚(分解)
  3. 連携エフェクト:分解が発生
  4. [連携エフェクト:分解]の発生直後に、着弾するよう、黒魔道士がエアロガIIIを打つ

ここで重要なのは、予め誰かどの技を使うか予め決めておき、どういう連携を発生させるか決めておくことです。何も指示せずアドリブでスタートした場合、技を出すタイミングが被ったり、黒魔道士が連携に合わせて魔法を打つタイミングを見失ってしまうことでしょう。

ココがポイント

誰とどういう連携を期待するか、予め伝えておく

そのほかに役立つ要素

パーソナルスキルの面でも鍛えられるポイントが多々あった。

アップデートへの備え

オンラインゲームは「バージョンアップ」や「アップデート」といった名目で、3ヶ月に1回ほどゲームの更新が行われる。

  • ストーリー追加
  • 職業のスキル追加、調整
  • アイテムの追加(武器、防具、etc…)
  • 新たなエリアの追加
  • 新たな敵やボスの追加

プレイしていると、これらが待ち通してたまらない。反面、覚悟しなければいけないことが「今までとはパワーバランスが大きく変わる可能性がある」ということ。具体的には、今まで有効だった戦術が陳腐化したり、強い職業のバランスが一変したり、今まで最強だった武器や防具が型落ちになったり、希少で高額だったアイテムの価値が暴落したり。はたまた、なんの価値も見出されていなかったアイテムが、ビットコインの如く高騰したりする。

ココがポイント

開発者やルールを決める人間のさじ加減1つで、パワーバランスは一変すると認識する

情報収集のスキル

前途の通り、ゲームには開発者が居て、さじ加減1つでパワーバランスは一変するのです。夢中だと、意外とそれに気づかない。ゲームを楽しむなら、それに適応し、変化を楽しめるのが望ましい。そのためには初動が大事。良い初動のためには情報が必要。FF11をプレイする過程で色んなルートから情報をインプットしていた。

  1. 公式のリリース情報に目を通す
  2. 自分で実際にやってみる
  3. フレンドからの情報
  4. ブログ
  5. twitter
  6. 2ちゃんねる(ネトゲ実況やジョブ戦術)

情報の粒度やカットが違ったりして、全てに目を通すというよりは使い分けていた。特にブログやtwitterの場合、どの種類の情報発信なら誰がトッププレイヤーかを理解しておくと捗りました。こういった情報収集のアンテナは仕事でも有効だったりする。

ココがポイント

情報収集は色んなチャネルを使い分ける

途方もない長期の目標に立ち向かう

FF11をやりこんでいくと、行き着くのは最強武器の作成。プレイ当時、私が目標を達成するために、Googleスプレットシートで計算した内容が残っていた。

この左側のミシックウェポンを作成過程を読み解くと、以下のようになる。

  • 宝石が30,000個必要
  • 宝石が得られるコンテンツ1回で得られる宝石の期待値は75個
  • 宝石が得られるコンテンツ1回の所要時間は30分
  • 宝石1個の価値は10,000ギル(金額は市場が決めるので変動する)
  • 宝石が得られるコンテンツ1回の突入で得られるギルの価値は750,000ギル
  • 素直に挑戦したら200時間が必要(実際は移動時間が+α)
  • 宝石30,000個を全部ギルで買うと、3億ギルが必要
  • 1日1回しか挑戦できない(それを400回こなす必要がある)

つまり、途方もない目標だということ。私はこの計算を立てたとき、ゲームプレイで得る(宝石や貨幣をコンテンツから得る)のは辛いし楽しくないと判断。1億ギルを元手に宝石や貨幣を、相場が安い時に市場(バザー)から買い込み、相場が買値より高い時に売ることを繰り返し、最終的に最強武器の作成に成功した。(ブルドガング、イージスなど)

ココがポイント

・ゴールを見据えた上で、スケジュール、制約、選択肢を洗い出す
・どの選択肢も自分が1回経験し、自分に合っているか、継続できそうかを確かめる
・最終的に、どの道筋で達成するかを決める

まとめ

FF11をプレイした過程で、得られた学び

  • 今あるリソースで、成果が最大化するよう戦術を練る
  • 物事の仕組みやルールを熟知すること
  • メンバーのレベルに合った「強い敵(課題)」に挑めるよう誘導する
  • 予定通りいかないときの、代替案も持っておく
  • リーダーはその時点で正しいか分からない事にも、意思決定しなければならない
  • 待ち時間を提示することは精神的ストレスを軽減する
  • どういう動きを期待しているかを明確に伝える
  • 課題に挑むにあたり、やってはいけないこと、気をつけるべき点を事前に伝える
  • 誰とどういう連携を期待するか、予め伝えておく
  • 開発者やルールを決める人間のさじ加減1つで、パワーバランスは一変すると認識する
  • 情報収集は色んなチャネルを使い分ける
  • ゴールを見据えた上で、スケジュール、制約、選択肢を洗い出す
  • どの選択肢も自分が1回経験し、自分に合っているか、継続できそうかを確かめる
  • 最終的に、どの道筋で達成するかを決める

当時のFF11は良くも悪くも人の頭数なくして何もできなかった。だからパーティを組む必要があった。パーティには1人誰かがリーダーをする必要があった。リーダーとして目標達成するためは、いろんな下準備や試行錯誤、ときに人間的な成長が必要だった。いま思えばそれがマネジメントだった。

私は6人で行うコンテンツが、程よく戦術を反映できる感じで好きだった。印章バトルフィールド、ナイズル、アビセア(これは18人か)。とくにレベル上げが好きで、数百回、LV75の時代にマートキャップを入手するほど繰り返した。

上には上がいるもので、大集団を率いる人は、ゲームの中とは言え高いマネジメントのスキルを持っていたと思う。具体的には裏LSや空LS(長期的に活動して希少なアイテム入手を目的とする集団)を運営するためにプレイヤールールを作ったり、それを維持・運用して、所属するメンバーが欲するアイテムの入手機会を作った人だ。いまだからわかる。優れたマネージャーだったと思う。その運営方針やスタンス、人間臭さなど色々あって、語ることは尽きません。

MMORPGに思うこと

FF11は旧世代のMMORPGと言われている。何故かと言うとTime to Win(時間を捧げられるモノが強くなれる)だったから。Free to Play(タダでプレイできる)でPay to Win(カネを捧げられるモノが強くなれる)なスマホゲームが台頭し、スキマ時間を奪い合う中での昨今のMMORPGは「短時間でもほとんどのコンテンツを遊べる」ようになってきている。

例えばFF11と同様のオンラインゲームの性質を持つ新生FF14と比べると顕著である。FF14はゲーム側で役割が明確になり、人集めの大半はシステムで自動化され、アイテムの配分もルールが明確のため、FF11と比べてプレイヤールールを作る余地はほとんどない。コミュニケーションをしなければいけない要素が、FF11と比べて良い意味で減っている。

さいごに

マネジメントという役割では、いろんな課題に向き合うのですが、夢中で取り組んだ趣味は、人生の何かの役には立っているのかもしれません。ふとした瞬間にFF11でパーティリーダーをやっていた自分のキャラクターならどう意思決定するか?を考えたりもします。ちょっと何いってるかわからないですね。当時ハマりすぎただけです。

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